雷神山古墳は、市内中央に位置する愛島丘陵(標高40m前後)の東端に築造された前方後円墳で、東北地方で最も大きな古墳となっています。古墳は主軸 168m、後円部径96m・高さ12m、前方部長さ72m・前端幅96m・高さ6mの三段築成で、葺石(ふきいし)を伴い一部に周湟(しゅうこう)も 確認されています。また、この古墳のすぐ北側に隣接して、直径54m・高さ6m、三段築成で周湟を持つ小塚古墳(円墳)があります。雷神山古墳の造られた年代は、古墳の形状や立地及び築造方法、また出土した遺物(壷形(つぼがた)埴輪(はにわ)・底部(ていぶ)穿孔(せんこう)壷形 (つぼがた)土器(どき))に、古墳時代前期の要素が見られることから、4世紀末頃と考えられています。また、古墳時代前期という時期に限ってみれば、東日本で最大級の古墳となり、古墳の大きさから推定するとかなり広い地域を治めた地方豪族の首長の墓と考えられます。なお、雷神山古墳という名称は、古墳の頂部に雷神様を祀った祠(ほこら)があって、それにちなんで名付けられたものです。現在、古墳周辺は史跡公園として整備され、広く一般市民に親しまれています。
【住所】名取市植松字山・愛島小豆島字片平山
【電話】022-724-7176 教育部文化・スポーツ課文化財係
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